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久々の羽下教授の話


 羽下先生は、集まった者に、3つの話題を投げかけられた。

 ①子どもが多種多様なおとなにあうことの重要性
 ②不登校では、子どもも努力しているし、我慢している。
 ③親が構い過ぎない、育児猶予を共有することが大事。

 子どもが親と学校の教師にしか出会わないというのは不幸である。それと塾の教師くらいの限られた大人との
 出会いしかない子どもたちには、大人には多様な考え方や生き方があるということが知らされない。みんなと
 いっしょの教育というのは、考え方がバラバラでは困る。統一していないと管理しにくい。出会う大人の考えが
 ほぼ一致していると、価値観も似通って、個性よりも全体が大事になる。戦前の社会の空気がよみがえる。
 みんなが規範になり、乱さない、はみださないことに神経を集中する。だから少々はみ出しても大丈夫という
 考えは起こらない。まるで灰色の世界。島国で育ち、鎖国から目覚めてまだ200年足らず。臆病なわれわれ
 日本人はオドオドと相手の様子をうかがいながら、他国との交流という慣れない関係を始めた。大人がそうだ
 から、子どもにコミュニケーション力がなくて当たり前。すこし違うものを排除し、はやしたて、つるしあげる排他
 的な国民性から抜け出すには、100年単位の推移が必要だろうと思う。