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なんで? お友達がまだ福島にいます。 (裕美さん)


ツイッターでたくさんの人がとりあげている「福島の子どもたちからの手紙」を手にして、今読み終わりました。買ってない人のために、ひとりの小学生のなげき・うめき・不安が伝わってくる文を紹介させていただきます。

           なんで?       
 
 私は福島県福島市に住んでいました。私は4年生の3学期からすいそうがく部に入部して、フルートをたんとうすることになりました。おともだちの○○ちゃんと△△ちゃんはサックスをたんとうして、7月のコンクールにむけて練習していました。3月11日すいそうがく部にいこうとしたとき、教室が大きな音たててはげしくゆれました。私はとてもこわくて、早くお母さんに会いたいなと思いました。でもお母さんはお仕事だったので、なかなかこなくて、とても不安でした。それから家に帰ると電気がきれていたり、水がつかえなくなったり、最後に原子力発電がばくはつしました。

 お母さんはインターネットでいろいろ調べて、放射能がとてもきけんだと言って、ここにいてはいけないと言いました。でも私はすいそうがく部でフルートをがんばっていたので転校したくないと言いました。でも毎日外に出るときは、ぼうし・めがね・マスク・手ぶくろをしなければならず外出をなかなかできないし、学校では校庭で遊んではいけないと言われ、私もここにいてはいけないと思うようになりました。でもお友達とわかれたり、すいそうがく部ができなくなるのはつらくて、なみだがこぼれました。

 お友達はまだ福島にいます。いろいろなじじょうがあってひなんすることができません。だからお友達がしんぱいです。こんなことになってしまった原発が大きらいです。早く原発をなくして福島をきれいにしてみんながもどれるようにしてください。お願いします。                                                                 裕美
           

 子どもたちや次の世代をつないでくれる人たちになんの責任もない。われわれ大人がよかれと思って、資源の少ない国だから、危険なのはわかっていて選択したんだ。いっとき原発反対運動などにも参加はしたが、いつのまにか安全神話にどっぷり浸かってしまって、便利な使い放題の文化になじんでしまったのだ。こんな恐ろしい代物を次の時代にバトンタッチするなんて考えもせずにだ。大きな反省をわれわれ大人は迫られている。あの瞳のきれいな子どもたちにこのままの社会を渡せない。だから大人が力を合わせてこの窮状を打開していかなければ、死んでも死にきれない。せいいっぱい福島をきれいにして、子どもたちに帰ってもらいたい。
そのために・・・