お金が払えなくて、12歳の少年は、こっそり教室に入って授業を受けていたら、教師にみつかって、「ドロボー」と叫ばれ教室から追い出されてしまった。いつかもういちど学校にもどりたいから、少年は朝早くから日が暮れるまで、ダイヤの廃坑でダイヤモンドさがしを続けている。そして夜は、疲れた体にムチ打って、ろうそくの灯りで、ボロボロの教科書をひもといてる。彼の将来の夢は「副大統領になること」だと言う。理由を聞かれて「子どもたちが、ぼくみたいな経験をしなくていい社会をつくりたいから」と答えていた。自分が最悪な境遇に置かれていながら、世のため人のためになろうとする高貴な少年の心に、ボクは大きく心を動かされた。最近聞かれなくなった「少年よ大志を抱け」というセリフを地でいく少年だ。中学へ入れる子は19%という世界一貧しい国シェラレオネに生まれたことを呪わず、ひたむきに生きている少年のキラキラ輝く眼が心に焼き付いている。 (8チャンネルのワイドショーより)